マーボー

新幹線大爆破のマーボーのレビュー・感想・評価

新幹線大爆破(1975年製作の映画)
4.0
BSプレミアムのプレミアムシネマで視聴。

「一定速度以下になったら爆発」というどっかで聞いたことあるプロット。というかこっちが本家。

裁縫や洗い物しながら観てたんで中盤見逃した所も多くちょっと悔しいっす。
まぁなんとなくのあらすじはわかったのでいいとしよう。

いかにも70年代って感じの一本。
音楽などは明るいものの、ダーティーな空気が流れてる。
犯人も集団就職で上京したのに不況で会社が潰れてしまった過去があったり、
元学生運動だったり、
新幹線の安全神話を安全性を逆手にとった方法で狙ったり、
警察が犯人逮捕のためにあらゆる手を尽くしたり、
乗客が新幹線を止めるよう押し掛けたり。
みんな必死に生きている。
それでいて爆破予告をして身代金を奪おうとしたり、約束を破って確保しようとしたり、犯人を銃撃したりって手段を選ばない。
そこがいい意味でモヤる。なにかが残る感じ。

高度成長も落ち着き、オイルショックがあったりとで新技術などへの不信感があったであろうこの時代らしいもかもしれない。
警察を悪役っぽく描くのもそれでかも。

今でこそありがちな「弱者の復讐」を描いたパニック映画の原点。
一度観ておくといいだろう。