Hikari

最強のふたりのHikariのレビュー・感想・評価

最強のふたり(2011年製作の映画)
3.6
ゆっくりと画面に向かう時間がとれず、1ヶ月くらいかけて見終わったもの。フランス映画といえば!に挙げられるくらい有名な作品だったので、仏文生、しかもゼミで文化比較の中の今は映画広告比較をやっていてこの映画を取り上げていたので、見てないのはマズいなと思ってやっと見ました!

個人的に身体障害者が…みたいなどうしようもできない弱みに付け込む系映画はすっごい苦手だったけど、ドリスのキャラクターにすっごく救われました。

人に気を遣いすぎても相手が気を遣ってしまうっていう、特に相手がどうしようもできないものを抱えているとなると尚更で、その葛藤をうまく表現しながら、その壁をいとも簡単に突破してしまうドリスの人間性に拍手でした。

やっぱりフランソワのフランス語はどちらかというとゆっくりで聞き取りやすく、ドリスの畳み掛けるようなフランス語はすごく前後の音を被せるので聞き取り辛いなって。育った環境が喋りにも影響する…そんな演技も素敵でした。

何よりいいなと思えたのは構成。ラストにフランソワとドリスの現在、そして本当の2人がスクリーンに映し出されるのはじーんときてしまった。このストーリーが実話であることを、2人に感情移入しきったラストでしっかりと印象付けられた構成でした。

人と人の関わり。この人と出会えてよかったと心から思える出会いがあるって素敵なことで、人生をも変えてしまうのだなー。この作品のモデルとなった2人と監督のドキュメンタリーフィルムもあるようなので、近いうちに見たいと思います。
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