ちくわぶ

最強のふたりのちくわぶのレビュー・感想・評価

最強のふたり(2011年製作の映画)
4.0
自分の生活基準よりはるかに低い人たちと付き合ってはいけない暗黙のルールはどこにでもある。

海外は日本と違って、学校には給食も制服が無いところが多く、貧困の差は目に見える。
そもそも住む場所も分かれていてるのでスラム街に入る事はまずないが、今回の映画はそういった生活の差が分かりやすく描かれている。

食事内容も服装も、話し方や振る舞い方も大きく異なる通常混ざり合う事のない者がタッグを組んで互いに変化していく。

もちろん雇う側と雇われる側という立場は変わらないが、平等な関係でいれるのはお互いがお互いを必要としているから。
こんなにも平等になれているのは皮肉にも雇い主が障害を持っているからだろうな。

この映画で印象的だったのが、富裕層が桁外れの高いお金を払って買う絵画やオペラはドリスにとっては笑えるほどくだらないというところ。芸術に対して無関心なのはそういう次元で生きていなかったから。

そんな彼がフィリップの影響から自分で絵を描くようになったり、飾ってあるダリの絵がわかり、自分でクラシックを聴くようになる。スラム街から離れずに居たらそういった感性は育たなかったはず。

こういう出会いが増えれば世の中はもう少しマシになりそうだね
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