リュウジ

ハッピー フィートのリュウジのレビュー・感想・評価

ハッピー フィート(2006年製作の映画)
3.4
環境保護がテーマの映画であることは誰もが読み取れるかと思います

だがもう一つのテーマが隠されていることを知らない人が多いです

そのテーマとは『アンチ宗教』です

主人公のマンブルが生まれ育った帝国ではコウテイペンギン達が生活の全てを"歌"に捧げています
そしてそこでは独自の宗教が存在し、その教えをみんなが信仰しています

その教えに適さない行為が"ダンス"です

現実にも60〜70年代のキリスト教会は一部の踊りや音楽などを禁止されてきました

秩序を守るために
魚が取れなくなった責任をマンブルに押し付け、法王の様にも見える老ペンギンにマンブルは帝国から追放されます


そしてマンブルはアデリーペンギンの群れに出会います

彼らは彼らで信仰している宗教があり
それが教祖ラブレイスです
彼は後に詐欺師であることが分かります

この映画では2つの宗教が存在しますがどちらも良く描かれていません

秩序を重んじ、教えに従わない者を罰するキリスト教のような教団と
虚言を言い独自の宗教を作り上げ餌を巻き上げる教祖


明らかに監督は宗教を嫌っている気がします

ハッピーフィートの監督ジョージミラーの前作、マッドマックス怒りのデスロードでも
みんなから神として崇められ、水で人を支配しているイモータン・ジョーを悪人として描いています

ハッピーフィートはそこまで素晴らしい映画だとは思わないが、あまりアンチ宗教のメッセージ性について語っている人がいなかったのでここに記載しようと思いました
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