知的障害のある兄、両親を亡くし兄と2人で暮らす若き弟、弟が兄の為に呼んだデリヘル嬢、満たされない3人の人生が交わり、どこかにあると信じる楽園を求め日々を生きながら、幸せを見つけるまでの物語。
前半で感じる居心地の悪さ、人間の醜さや悲しみが最後に美しさに昇華されて、心地よかった。お兄ちゃんのラストの展開が好き。
ちょっとした台詞や登場人物の心理が私にはよく分からない部分があり、多少の荒さは感じられたけれど、総合的には面白く観られた。
内田慈さんはテクニックと生っぽさのバランスがよくて、引き込まれる女優さん。前から好きで出演作はいくつか観ているのですが、これは中でも特に好きな作品になりました。
ウダタカキさんも表情が絶妙で、ドキリとさせられる。
当時で言ったら無名の役者さんばかりだが、それぞれが好演していて良かった。