あゆみん

地球は女で回ってるのあゆみんのレビュー・感想・評価

地球は女で回ってる(1997年製作の映画)
4.2
これはウディアレンの自伝的なものなのかと思ってしまった。
「安らぎは書くことだけ。小説だけが彼の人生を救うのだ」って最後にハリー(ウディアレン演じる)が語ってるけど、まさに映画を大量生産する彼自身のことではないだろうか。
ストーリーは、現実とフィクションがないまぜになってて、編集の仕方もいつもとは少し異なり、内容はいつもと変わらずも(笑)やはり楽しませてくれた。ロビンウィリアムズをピンボケで使うなんてさすが。末恐ろしいわ。
主人公のハリーは小説家としては成功してても私生活では超ダメ人間。でも最後に素晴らしい言葉が待っている。「自分の限界を正直に認め、前向きに生きろ」
アレンの映画はいつも、人生を美化したりはしない。そういう作品を作る監督はごまんと溢れてるけど、彼はそういう伝え方は絶対しなくて、現実をしかと見つめそれを受けとめて生きろ、そしてそのままを楽しめ、と教えてくれる。簡単なことじゃないけど、とてもシンプルなことだよな、といつも考えさせられます。素敵な監督です。
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