タロット占い師の映画鑑賞

マイ・ブラザーのタロット占い師の映画鑑賞のレビュー・感想・評価

マイ・ブラザー(2009年製作の映画)
4.0
妻グレースの良き夫であり2人の愛娘の父である米軍大尉のサム。戦地での体験によって心に大きな傷を抱えて帰還した男の苦悩と、それを受け止めようと葛藤する家族の姿を描く。

『ある愛の風景』は観てないのでわかりませんが、こちらはどちらかというと兄にフォーカスした作品だと感じました。
トビーマグワイヤの演技がずば抜けていたからかもしれません。
もちろんジェイクも不器用ながら愛のある弟を熱演しています。

懺悔に満ちた精神状態のサムは、1人では耐えられずにいた。

「僕は一度死んだ。」
「僕は再び生きられるのか?。」

完璧な人間なんていません。
誰だって間違うこともあれば、過ちを犯すこともあります。
後悔に囚われ、過去に縛られたままでは苦しみの中を生きることになる。
その時できるのは、今の自分が「これでいい」と思える選択をすること。
まずは自分が受け入れるのです。

最後のシーン、サムはそれが出来たのです。一歩踏み出し、愛する妻に誰にも言えないでいたあの忌まわしい出来事を打ち明ける事が出来たのです。
あの時流したサムの涙。1番の見せ場だと思う。ナタリーポートマンの素晴らしい演技もとても印象的でした。

愛する家族に受け止めてもらえたら、

「きっと生きていける。」