ゆ

完全なる報復のゆのレビュー・感想・評価

完全なる報復(2009年製作の映画)
3.6
クライドの行動は復讐や報復を越えているような気がした。彼の用いたクラウゼヴィッツの『戦争論』は、戦争は政治目的を実現させる手段と定義しており、戦争は政治の継続であるとしている。さらに、相手に自分の意思を強要するための暴力行為だと認識しているが、ニックは政治的立場というより法廷を離れてしまうとただの一般市民であるという点に煮えきれない気持ちが残ってしまった。最終的には自分までもを裁く形で終止符を打つことで完全となり得るという認識で良いのだろうか。
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