1945年2月19日から3月26日の間戦われた硫黄島の戦い（アメリカ軍作戦名"デタッチメント作戦"）を、40年後の1985年2月19日に行われた日米合同慰霊祭を軸に捉えたドキュメンタリー。
日本軍側には製糧士という少年農兵がいたとか、Dディよりも戦死者が多いとか、上陸地点は兵士の死体がジクソーパズルのようだったとか、摺鉢山に立てられた星条旗の竿は拾った水道管だったとか、遺骨収集のときに防毒マスクを被ったままミイラ化した遺体があったとか……衝撃的かつ貴重な情報がわんさか詰め込まれ、なおかつ40年を経てなお複雑な思いを抱き続ける元兵士達の心境が綴られた一作。
惜しむらくは内容ではなく記述的な点で……オリジナルの音声バランスが悪くて、どんなに調整しても元日本兵のインタヴューがやたらと聞こえにくいという残念ぶり。アメリカ人側は字幕が付くから問題ないけど、日本人側は何云ってるのかサッパリ聞こえないことすらあるって一体……。
折角の内容なので、ぜひデジタル・リマスターなんぞしていただけるとアリガタイ。
