エノモト

狼たちの午後のエノモトのレビュー・感想・評価

狼たちの午後(1975年製作の映画)
3.8
実際の銀行強盗事件を元にしたクライム作品。

アメリカンニューシネマ期の作品なので、ベトナム戦争、貧困や性差別など色々な社会問題が湧き出てきて、犯人、警察、人質の他にもたくさんの人間を巻き込んでいきます。

これが非常にアメリカらしくて、ほぼ事件現場の銀行から動かないにも関わらず、当時の(今も)アメリカ社会の暗部が痛烈な皮肉とともに描かれています。

手際が悪く失敗した犯人のソニーを演じるアルパチーノの人間味があり、当時の人々の鬱憤を背負ったようなエネルギッシュな演技に痺れました。
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