「狼たちの午後」に投稿された感想・評価


前半はコメディーのような展開。
だが、だんだん社会性を帯びてくる。
実話ベースの映画。

銀行強盗に入るが、全然金庫にお金が入っていなく、気がつけば周りを警察に囲まれ、、、

冒頭15分見終わった段階で、「あれ?この展開どこかで見たことある」となり思い出してみたら、本広克行監督の「スペーストラベラーズ」とほぼ同じ展開。
ちなみに、スペトラはコメディー映画として、それなりに面白いです。

「アッティカ!アッティカ!」と群衆に叫ぶシーン。とても印象的でした。
あれはアッティカ刑務所暴動という事件のこと。
つまり、権力の横暴を許すなという意味合いで使われてると思われる。

ただ、個人的にアメリカンニューシネマによく見られる展開が好みではないので、そこまで高評価にはならず。
「タクシードライバー」を思い出さずにはいられない
empathy to criminals


リアリズム溢れる演技で観ていて面白かった。
冒頭の、銃を勢いよく出そうとしたら、ヒモが引っかかって焦ってたり。

ただのクライムムービーなんかじゃなく、極悪非道になれない、優しすぎる強盗犯と当時の社会(LGBTへの偏見等)を表現したヒューマンドラマと言える。

喜劇と悲劇の狭間を見事に行き来して描かれた作品だった。
当時の情勢に疎いせいでいまいち入り込めず。
1972年8月に実際に起きた銀行強盗事件を基にした映画。サスペンスとしても良く出来ているのも言わずもがなだが、この作品の良さは当時の情勢を上手く表現しているところだろう。

この映画は表面上は警察が敵として描かれてるが、実際はこの時代の国民を皮肉っている。銀行強盗をするソニーを民衆は讃えるが、実は民衆は何も考えていない。ただ騒ぐのが好きな人たちなのだ。もちろんこの時代に本気で反戦などを訴えていた人もいたが、多くはそれに乗じて騒ぎたい人たちなのだろう。この時代の映画は民衆が正義で体制が悪だという映画が多いが、この映画はそれをさらに皮肉っている。

またアル・パチーノの演技も相変わらず素晴らしい。銀行強盗をするには優しすぎる彼を見事に演じきっている。話している様子には知的さも垣間見える。結局彼はゲイだったわけだが、彼をよくある差別的なゲイのイメージで描くのではなく、あくまで一人の人として描いているのも良かった。

そしてソニーが銀行強盗をする理由が明かされるのだが、この時代だからこその理由だろう。かれがゲイだと分かった後の周り、そして彼の反応がとてもリアルだ。テレビは見せもののように放送し、彼をヒーローのように扱っていた民衆も彼を馬鹿にし出す。しかし人質の人たちの彼に対する態度は変わらず、彼も堂々としている。そのうち同性愛者の団体まで集まり出す。セクシャルマイノリティーの解放運動が盛んになり始めた時代をリアルに表現している。

彼がもっと非情な人間であればこんな風にはならなかった。そもそも彼は銀行強盗なんかしなかっただろう。彼はあまりも優し過ぎたのだ。優しいが故に全てを溜め込み、そして爆発してしまった。何かが悪いわけではない。彼の性格、周囲、そして時代。全てによって彼の運命は狂わしてしまったのだ。最後の彼の目は悲しさとともに、全てが終わったことの安堵感のようなものも感じた。

ずっと同じシチュエーションであるため少し長く感じてしまうが、後半になればなるほどどんどん良くなってくる。心の奥に突き刺さるような作品だ。
本当にあった事件を元に製作した映画でアルパチーノは銀行強盗犯を演じて凄いと思った(^_^;)
表情つくるのやっぱり上手い‼️
吹き替え版は今は亡き野沢那智‼️
当時と同じだった>_<
(記録用)実話題材の銀行強盗ドラマ。
昔アンビリバボーの実話特集やってたの思い出してしまったせいで、事前ネタバレ状態での鑑賞…。全く知らない状態で観たかったなァ。もったいない。
人質達の背中を見送る切なさ。

余談だけどゴッドファーザー観たばかりだったのでジョン・カザールとアル・パチーノがどうしてもコルレオーネさんとこの次男坊と三男坊に見えてしまう…しかもソニー…。
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