タロウ

スパイダーマン3のタロウのレビュー・感想・評価

スパイダーマン3(2007年製作の映画)
3.6
『SPIDER-MAN3/スパイダーマン 3』


Dr.オットーとの戦いの後、街のヒーローとしてその名を欲しいままにしていたスパイダーマンことピーター・パーカー(演: トビー・マグワイア)。メリー・ジェーン(演: キルスティン・ダンスト)との華やかな生活もこのまま続く、そう思って疑わなかった彼だが、彼女との距離はふとした瞬間から徐々に遠ざかっていくことに。
時を同じくして、不気味にうごめく黒い何かがスパイダーマンの象徴である赤いスーツを黒く染め上げる。それとリンクするかのように、ピーターの内なる黒い感情も目を覚ます、、

<これぞ親愛なる隣人>
 ピーター、MJ、ハリーの友情と恋愛模様に色んな人が絡んでくるし、複雑といえど一人一人が物語の展開を左右する大事な存在で、どの場面も見逃せないストーリーだったように思う。サンドマンのマルコに新聞社のライバルであるエディ、恋のライバル・グウェン、毎度変わらぬ優しいメイおばさんと、恋に仕事に日常に、そしてヒーロー活動に色んな人が関わって「スパイダーマン3」という一つの傑作映画だったなあと感じた。トビー・マグワイア版スパイダーマンの中では一番好みだ。

 人々から絶大な信頼を得て、ついついハメをはずしちゃうピーターの姿はすごい人間っぽさが出ててそれこそ"親愛なる隣人”っていうくらいの距離の近さを感じた。けど、MJにあの姿は酷すぎるよ、、ピーター、、
 ヴェノムに侵食されたスーツの力に酔いしれる姿や分かりやすい言葉遣い・立ち振る舞いの変化にも気分がよくなると気が大きくなる、みたいな人間の良くもあり悪くもある本質みたいなとこが描かれてた(○麻、ド○ッグみたく明らかに悪い面の方が多い気もするけど)。個人的にはこっちの前髪ありピーターの方がカッコよく見えてしまった、、

 今回のヴィランの一人サンドマンことマルコは、よくある境遇の人物だったけれどやっぱり終始観てて悲しかったな。お金を集めるという目的がいつしかスパイダーマンを倒すことにすり替わっていたり、そこをヴェノムに狙われたりと彼の強面ながらも物静かで、どこか優しそうな雰囲気もあって最後まで気の毒だった。最後はどこへ去って行ったんだろうなぁ。娘さんのとこか、それとも、、?

 ピーターとハリーの友情が再確認できるラストバトルは、少し一辺倒な展開だったかなあと思ってしまった。もっとハリーが色んな飛び道具持ってるのかとかもっと派手な展開もあってほしいなと思ってしまったのでそこだけが残念だった。

 全体通してかなり重めの展開だけど、迫力のバトルは相変わらずそこに加えて様々な人間模様が楽しめる濃い作品でした。

memo
ノー・ウェイ・ホームまでの予習その2
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