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くちづけのumihayatoのレビュー・感想・評価

くちづけ(1955年製作の映画)
5.0
3話のオムニバスで、主に男女の恋愛を軸に、価値観の転換機でワナワナする周りの人々と、その人達そっちのけで燃える若い恋心達の機微や、人間同士のコミュニケーションが、社会の空気感も蔑ろにせず非常にうまくユーモラスに滑稽に描かれる。
けど、その滑稽さを愛してある暖かい眼差しもしっかりある。

二話目の「霧の中の少女」が最高のエピソード。
中原ひとみの妹がぶっとぶくらいかわいいし、飯田蝶子のおばあちゃんもかわいい。
てか釜足の父親も、登場人物全員かわいい。
ゲラゲラ笑わせてもらいました(笑

しかし三話の嫉妬で暗躍する、してやったりな高峰秀子が最高すぎてしっかり持ってく。
間抜けな小林桂樹も
相変わらず隠れダメ男の上原謙もいいぞ〜。

というか全キャスティングが完璧すぎるし、全員の呑気なバカ丸出し感(最上級の褒め言葉です)も最高であります。

DVD特典のギャラリーの写真と撮影秘話がとても良い。これは買いです。
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