ルーク大佐

トゥモロー・ワールドのルーク大佐のレビュー・感想・評価

トゥモロー・ワールド(2006年製作の映画)
4.4
15年以上前に映画館で見たとき、冒頭シーンはクライヴ・オーウェンのように、びっくりしてコーヒーをこぼしそうになったことを覚えている。

後半のあのシーンではカラダが震えるような感動に接し、慟哭した。
心地よいポジティブな感動を味わった。あの感覚はなかなか映画体験できず、忘れられない1本になった。
(こっ恥ずかしいが…)人類愛のシャワーを浴びたような感覚だ。

本作は世紀末救世主伝説と思う。
原題“Children of Menとは、まさにキリスト再臨の話だろう。
伏線はいくつもある。

反政府勢力の名称は、キリスト教に縁がある“Fish”
馬小屋ではなく牛小屋で妊娠を告げる。
父親に言及しないのは、処女懐胎の逸話にあわせたもの。
神の子に遭遇し敵も味方も争いを忘れ、法悦の表情になる。
モーゼの海割りのように、道が開け、政府軍兵士は十字をきっていた。
最後はノアの箱舟のように海に送り出す。

イエスと違って女の子であり、人類の救世主になりうる。
キリスト教で補助線を引いてみると、実に感動的で奥深い作品だ。
スコアは映画公開時の感動と衝撃度を加味した。
ルーク大佐

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