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暴走機関車のnobuoのレビュー・感想・評価

暴走機関車(1985年製作の映画)
3.8
【加筆再投稿】
キャノンフィルムズ原作×黒澤明原作……というとんでもない悪魔合体映画。ぱっと見ありがちな「乗り物パニック映画」なものの、その実はヒリヒリする程に痛々しい「男らしさ」の強制、そして反逆の物語が巻き起こる……!

治安と衛生面悪すぎる刑務所シーンが延々続き、「あれ?これ機関車いつ出てくるわけ?」と当初は疑念を抱いたものの、次第に乗り物パニックアクション要素は作品の構成要素の一部に過ぎない……と気付かされた。マチズモ思考に囚われた二人の囚人が辿る道筋は、あまりにも痛々しく辛い。スカッとする娯楽大作ではないものの、結末が染み入る映画であったこともまた事実。あのキャノンフィルムズ作品とは思えぬ後味……!
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