とても面白い映画だった。ある家族の帰省を見ているだけなんだけど、出てくる大人たちが圧ある会話をしていたり、子供の頃は一緒に住んでいたからこその許せなさであったり、不穏な空気がずっと伝わるすごい映画だった。感情が渦巻いている人や会話をどうも捉えもせず、あっけらかんと距離を取る個人等を観ていると逞しいなとも感じた。ばあちゃんとじいちゃんの愚痴ばっかの会話を聞いていると、一緒に住むと萎縮してしまうだろうし、有害な関係性を築けてしまいそうで、ただそういった関係は空想のなかだけではなく、私にも起きてくることだから他人事とは言えない恐ろしさがあった。
死んだ人が面倒見てくれるわけじゃないのはそうだけど、なんか動物だ。
