ミク

巴里祭のミクのレビュー・感想・評価

巴里祭(1932年製作の映画)
4.0
ルネ・クレール監督の作品はずっと観たくて、この度初鑑賞。

雨とドアの前でのキスがデジャヴ。だけど、お互いの関係性に確かな愛が生まれていた。
ポスターのアナベルに一目惚れしていたんだけど、映画の中のアナベルも可憐で美しくて目が離せなかった。

モーリス・ジョベールのシャンソンが心地いい。
セットでこの美しいパリの下町の風景を作り出せたラザール・メールソン。これぞ憧れの街、パリというものを具現化している。出窓が本当に魅力的。

白黒映画って、色を自分で想像できるのがいい。だから、見る度に異なった色彩の作品を楽しむことができる。

この時代のウェーブのかかったショートヘアも、細い眉も繊細なネグリジェもシルクハットもハンチング帽も全部が好き。

原題の"Quatorze Juillet"の発音も好き。
ミク

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