映画っていいな

残菊物語の映画っていいなのレビュー・感想・評価

残菊物語(1939年製作の映画)
4.3
また一つ、名作に出会えて本当に嬉しいです。最後は涙が止まりませんでした!その余韻のまま映画は終わり、本当心地よい感覚です。
溝口映画ワンシーン・ワンショットとは知っていましたが、これ程までとは。こちらまで緊張感を覚えます。でも、それが着物の所作を初め本当に美しい映像なんですね。
お話としては、戦前の厳しい家族社会に、そして芸能の厳しさをまざまざと見せつけられますが、どれ程実力を付けてもお家が全てなんですね。儚いというか、悔しい思いにさせられます。それをお徳は、理解していて、だからこそ自分の存在も理解していて。それがまた、お話に華を添えて。
戦前の日本映画にも、こんな素晴らしい作品がありましたとは。また、必ず観たいです!