ほん乃しおり

残菊物語のほん乃しおりのレビュー・感想・評価

残菊物語(1939年製作の映画)
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溝口健二の描く女性が好きだ。
肉体で女を表現させない。
精神で女を描き切る。

頽れていく女の姿を長回しで撮る。
立ってはいられなくなった女の弱さを、
カメラマンは、観客は、はじめからおわりまで同じ時間を共有してじっと見ている。
涙が出るほどに美しかった。

最後の菊之助の姿は、立派でした。
これぞ芸の道に生きる者の姿と思いました。
ほん乃しおり

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