4度目の鑑賞
ゾルグとベティが過ごした時間だけが真実、その時間の緩慢な経過を私たちが目にすることの意味。
誰も知らない、誰も理解できるはずのない2人の関係の証人として私たちは選ばれたのだろう。
何も無くても愛さえあれば、夢は現実となることを信じたくなるような映画。互いの幻想の中で互いの存在だけが唯一。
純愛と捉えるか、はたまた共依存と捉えるかは誰が決めつけられるのだろうか。
歪だから愛おしい、歪だから愛し続けたい。自由の中でしか生きられない小鳥は現世という軛から開放された。
ベティの笑顔を見る度に涙で顔が崩れそうになる。
ピアノの音色は響き続ける。