めめめのめーさん

クライモリ/間違ったターンのめめめのめーさんのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

スティーブンキングが絶賛したという宣伝で見る気を失った日から約10年ほどたった今日、ようやく見るに至りました。
スティーブンキングは好きな作品もたくさんありますが、彼の関わった映画やオススメ作品はわりとハズレが多いイメージなので、敬遠してしまったのです。

あまり期待せずに見たからか、わりと楽しめました。
てっきり心霊ものかと思いきや、「サランドラ」「ヒルズハブアイズ」「悪魔のいけにえ」系統のホラーでした。
ストーリーは、近親相姦によって異常に丈夫な体と強い力を持って生まれた奇形児の3人のおじさんが、森にやってきた若者たちを食糧にしてて、そのおじさんたちに狙われた主人公グループがなんとか逃げ切ろうとするという王道展開。
主人公グループの若者が死んでいく順番も、ホラー映画が好きな人ならまぁだいたい予想できる通りです。
ホラー映画の様式美もあるし、追跡者からの逃亡劇は森を使ったハラハラするものだしで楽しめたのですが、心から良いと思えないのは殺人鬼である3人のおじさんにあんまり魅力がないとこかな…。
設定はいいのに特に際立った個性は見られず、誰が誰だかすぐにわからない。ピチピチのお姉ちゃん捕まえてるのに口を使って食べることしか考えていないし、「ヒルズハブアイズ」や「悪魔のいけにえ」に比べて殺人鬼側のシーンがあまりにも少ないので、オープニング以外で特に彼らの情報を得れません。人間味も垣間見れない。根っからのバケモノなのか、人間だったのにバケモノになってしまったのかなどの背景が知れないのは残念です。
ホラー映画の魅力は、殺人鬼のキャラクターの良し悪しでだいぶ左右されると思うので…。
彼らの設定は続編で明かされていくそうですが、この作品、日本の配給会社が安易に「クライモリ」なんて名前を付けてしまったがために、「ハムナプトラ」現象が起こってます。ちょっとまぬけでおもしろい。

王道展開のホラーにとって、キャラクターって大切なんだなぁと実感した映画でした。

それにしても、失恋した友達を二組のカップルで旅行に連れ出すとは何事か!(^○^)
しかもその道すがら、片っぽのカップルは婚約して片っぽのカップルは車上でおっぱじめるとは何事か!(^○^)
マウンテンマンじゃなくてもぶっ殺したくなる設定です。