ぴろもーど

Virginia/ヴァージニアのぴろもーどのレビュー・感想・評価

Virginia/ヴァージニア(2011年製作の映画)
2.0
この作品の映像美は個人的にめちゃくちゃ好き。綺麗だし引き込まれる。コッポラ監督は、青のムーンライトに赤やオレンジをいれることでクラシカルな夜というものを作ろうとしていたようですが、白黒と勘違いしてしまう方も多いようです。

地獄の黙示録やゴッドファーザーを手がけたコッポラ監督の最新作ということで、期待されていた方も多いのでは?プロデューサー業を挟み、10年ぶりにメガホンをとったゴシックロマンス兼ミステリー作品です。
正直、コッポラ監督が撮りたいものを撮ったという感じで、鑑賞者にその気持ちが伝わりきらなかった作品。

最近は誰かの原作を映画化という流れが定番となってきている中、オリジナルで挑戦するコッポラ監督の考えは最高に尊敬。
過去の栄光に縋るのではなく、新しいものを作りたいなんて、とても素敵。

しかし、だからこそその想いだとか撮りたいものを詰め込みすぎたせいで、結局よくわからないなんて言われる作品に。人に観せる為にとったというより、本当に自己満足というか。

私自身、ストーリーについていけない部分が多かったです。映像美が好きだからこそ観れた作品。

この作品は、映像美で楽しむか、監督の撮りたいものが何なのかを楽しむか、キャストの演技力を楽しむか、楽しみ方が様々。どう観るかでこの作品の評価は変わってくると思います。