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タイムリミットのRのネタバレレビュー・内容・結末

タイムリミット(2003年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

2003年のアメリカの作品。

監督は「運命の鉤爪(ひきがね)/運命の引き金」のカール・フランクリン。

あらすじ

フロリダ州の孤島バニアン・キー、そこで警察署長を務めるマット(デンゼル・ワシントン「イコライザー THE FINAL」)は長年、夫からの暴力に悩む人妻アン(サナ・レイサン「オン・ザ ・カム・アップ」)と不倫関係を続けていた。そんなある夜、アンが夫と共に自宅で焼死体として発見され、自分自身に疑いがかかる証拠が次々と発覚したため、マットはなんとか証拠を隠蔽しつつ、真相を探ろうとする。

アマプラにて、デンゼル主演で面白そうな作品だったので思わず鑑賞。

お話はあらすじの通り、デンゼルと言えば昨年「とりあえず今のところ」最終作となったイコライザーシリーズをはじめ、まさにハリウッドを代表する名優であり、その正統派男前な顔立ちも相まって真面目で誠実なイメージが強い俳優さんではあるんだけど、今作ではのっけから美人な人妻と不倫して、尋問言葉責めプレイしちゃってる笑。

しかも、格好も茹だるような暑さが目立つフロリダの孤島ということもあり、グラサンにアロハシャツというかなりゆるめな南国ファッション、しかも耳にはピアス。いやぁ、なんか新鮮…つかデンゼル、アロハ似合わねー笑笑。

そんな感じで辺鄙な孤島で、警察署長と言っても部下も数人、事件らしい事件も起こらないしで悠々自適に不倫ライフを満喫していたんだけど、なんとその人妻アンがある日夫と共に殺されてしまう。

しかも、自分が殺されたわけじゃないのに、アンの携帯には自分の着信が残っちゃってるし、真夜中にアンの家をうろついてるところを隣のおばあちゃんに目撃してされちゃってたりと自分に疑いがかかりそうな証拠を残しちゃってて、おまけに、実はある理由からアンと高飛びするために、麻薬事件で押収した大金にも手をつけちゃってたりとまさに大ピンチ!!

で、なんとかしようと奔走するわけなんだけど、今作このデンゼル演じるマットの「や、やべぇ…」な表情とパニくるさまを楽しむ映画、その楽しみ方に尽きる作品となっている。

ただでさえやばい状況下なのに、そこに別居中の奥さんで殺人科の刑事であるエヴァ・メンデス(「ロスト・リバー」)演じるアレックスがやってきちゃって捜査員と共に捜査を開始しちゃって、立場上捜査に同行しなきゃならないんだけど、アンの携帯の着信のリダイアルで自分の携帯にかかってきちゃって「やべぇ!」と急いでバイブにしたり、目撃者のおばあちゃんが警察署にやってきちゃって「やべぇ!」と急いで顔に不自然に手を当てて隠そうとしたり、アンの携帯の番号がマットの番号であることを同僚で1番仲良しのチェイ(ジョン・ビリングズリー「ザ ・リミット」)にバレて「やべぇ!」となったりと次々にヤバい状況下に陥るたびに目をキョロキョロ、汗かきっぱなしでパニックに陥るデンゼルの図が面白すぎる笑!!

ただ、描写としてはコメディなんだけど、もちろんちゃんとサスペンスにもなっていて、例えばアンの携帯の留守電の履歴をFAXで送ってもらうことになり、もちろんそこにはマットの名前も記されているわけだから、アレックスにバレたらヤバいとアレックスが手にする前にFAXの用紙をゲットして、自分の名前をパソコンで消しつつ、FAXが調子悪いんだよなぁ!と偽って、偽装した用紙にすり替えるくだりなんか普通に手に汗握った。

なんか、ここら辺の偽装工作含めて、昨年公開の韓国映画「最後まで行く」の岡田准一主演リメイクの日本版を想起させる感じ、ただあちらは岡田准一が割とコメディ演技に振ってたけど、今作のデンゼルは大袈裟な演技はせずに顔の表情だけでピンチの状況下をわからせていて、さすがデンゼル!と思わせる。

まぁ、ラストの展開はなんとなーく予想はついてたけど、あれだけ大ピンチの状況下をアレックスやチェイの協力もあって切り抜け、ちゃんと元鞘に収まるラストはマット署長お見事!と言わざるを得ない。

結局は仲間とそして奥さんに恵まれたんだな…。

そんな感じでデンゼルの俳優イメージとかなりギャップがある慌てっぷりを楽しむ映画でありつつ、尚且つ舞台となるフロリダの茹だるような熱さも伝わってくるような手に汗握るサスペンス映画にもなっていて、普通に面白かった。
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