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座頭市物語のtakumantaのレビュー・感想・評価

座頭市物語(1962年製作の映画)
4.5
北野武映画を順を追って見ていて、北野版『座頭市』を見る前にオリジナルを見ようと思い、いわばついでに借りて見たのだが、めちゃくちゃ面白くて驚いた。
北野版『座頭市』見ずに、こちらの続編を全部見てしまいたいぐらい。

冒頭の半丁シーン、盲人の自分を利用して儲けようとしているヤーさんたちを華麗に掌で転がして一泡噴かせるシーンから、もうすごく面白い。
盲人を笑い者にする人々(視聴者含む)を手玉に取って、その笑い物にしようとする相手を笑う、という捻り。一昔前の松本人志の障害者いじりのようなギャグの一枚も二枚も上手。開始5分で引き込まれた。

相対する病に侵された落ちぶれ侍もかっこいい。キャラ立ちがすごい。その二人の友情も熱い。90分映画のキャラの熱さとは思えない。

完成された傑作だ。
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