RyuIshinuma

スタンド・バイ・ミーのRyuIshinumaのレビュー・感想・評価

スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)
5.0
2017,3/21@home
2021/3/21@home
2023/01/06@home


複数回鑑賞。
長期休暇に久々に友人に再会するたび観たくなる映画です。
この映画をシンプルに要約すると、ある夏4人の少年たちが死体を探しに旅に出る映画です。
これだけ聞くと「?」が浮かぶと思います。実際ストーリーとしては穏やかでドラマチックな展開もなく、ただ死体を探す2日ばかりの小さな物語です。そんな他愛もない少年時代の思い出の一つに過ぎないのかもしれません。
僕がこの映画を観ることはある意味自分が抗うことができずに大人になってしまったことと自分の良き少年時代を思い出すきっかけを与えてくれるからです。特段、人と違う大きな経験をした訳でも何か功績を残した訳ではない。一般的な少年時代を過ごしてきたただけ。しかしそれでも僕たちは皆平等に少年時代を経験して大人となり、懐かしい思い出の一つや二つは誰にでもあるはずです。
最も印象に残っているのが旅の道中、正義感の強いクリスが主人公のゴーディに対して自分たちとつるまず作家を目指すことを強く勧めるシーンがあります。心から親友だと思っているからこそ彼へそんな発言をしたのだろうと想像します。少年時代は自分が楽しいことを大事に考えてしまいがちです。そして大人になってもやはり自分が大事だったり。親友に対してそこまで言えるだろうかとふと考えてしまいます。
久々に友人と再会した時は昔話に花が咲き、一方で仕事の話もしたりと大人になってしまったことを実感します。明日や未来のことなんて何も考えずに一緒に馬鹿やって笑い合った時間はこの先もずっと訪れることはありません。でもこれからもずっと、たとえ遠く離れてしまったとしても親友であり続けたいと思わせてくれる。そんな僕にとって大切な一本です。
RyuIshinuma

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