寝坊しがちな目覚まし時計

エレファント・マンの寝坊しがちな目覚まし時計のレビュー・感想・評価

エレファント・マン(1980年製作の映画)
3.7
19本目
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想像以上に人の悪意に満ちた物語で、すごく怖かった。
ただ、悪意と善意のコントラストが効果的で、最終的にメリックが愛を感じることができたことがこの映画の救いだった。
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様々な人たちと面会させる中で、自分も興行師と同じでないかと悩むトリーヴスだったが、それを画面越しに見ている自分もエレファントマンの奇形見たさに面会する人々と同じような気がしてしまった。そういった意味でもすごくモヤモヤする映画。
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人は見た目が9割なんて言うし、それを完全に否定することはできないけど、メリックと関わる中で姿勢が変わっていくトリーヴスや看護師たちを見ていると、見た目で人を判断することの無意味さを思い知らされる。
そして、偽善であったとしても、人に優しくし思いやりをもって付き合うことは相手を救うことに繋がると感じた。