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妹の恋人のfernのレビュー・感想・評価

妹の恋人(1993年製作の映画)
4.5
以前よりいい映画だと教えてもらっていた『妹の恋人』をムービープラスで見ました。

1993年1月1日 (アメリカ合衆国)の映画でまだ若いジョニー・デップが出演しています。

ある田舎町の自動車整備工場に勤める青年ベニー(エイダン・クイン)は、両親の死で心を病んでしまった妹ジューンを支えながら共に12年間生きてきました。

このお兄さんが、本当に優しくて青い瞳が魅力的でいかにもアメリカのブルーカラーの武骨な労働者と言う感じですごくいいんです。

心に傷を負った妹を気負う風もなくやさしくやさしく見つめるまなざしが暖かいです。

すぐに感情的になるジューンに手を焼いて、雇ったハウスキーパーが次々にやめてしまい途方に暮れていた時に、ひょんなことから無口で不思議な青年サム(ジョニー・デップ)を預かることになってしまいサムにジューンの世話をしてもらう形になります。

ジョニー・デップ演じるサムは、本当に不思議な雰囲気をまとっていてアイロンでホットサンドを作ったり、テニスラケットでマッシュポテトを作ったり、バスターキートンの真似をしたり

心を病んでいるジューンの心も何時しか溶かしていき二人は愛し合うようになっていくのです。

ジューンが心を開くきっかけになったのは、両親に無事を知らせる手紙を書こうとするサムが、あまり文章も文字もうまく書けないことがわかってジューンが手助けするということからではないでしょうか?

障害を持っている自分でも誰かを助けることが出来る、そんな風に感じたのかなと思いました。

妹を愛するあまり自分の恋はいつも後回しになってしまうベニー

あることがきっかけで、ジューンとサムが愛し合っていることを知り取り乱し逆上してしまうベニー。

サムとジューンは二人で遠くに逃げようとするのですが、、、

こんな風に文字にしてしまうと、主題が重いストーリーのようですがまったくそんなことはなくてほのぼのとしたファンタジックと言ってもいい作品となっています。

小さな箱の中にこっそり隠しておいて時々箱を開けて取り出してながめたくなるような
そんなお話だと思います。

また、オープニングにかかる曲がとってもよくて
この最初の部分だけでもいい映画の予感がしてワクワクしますよ(^^♪。

私としては、ジョニー・デップよりエイダン・クインにやられてしまいました。
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