山崎豊子原作。船場もの。田宮二郎のどぎつい悪役ぶりを観るためにあるような映画だった!
同じく山崎豊子原作の『女系家族』(1963)でも京マチ子と田宮二郎と若尾文子。そして『白い巨塔』(1966)も同じくピカレスクロマン。
若尾文子や中村珠緒は他の映画でやりそうな役を想定しているとアッと肩すかしをくらうような配役でとても良い。
主人公目線では途中までは少女漫画のようだったが、ラストは無慈悲な真実を告げるようだった。
大阪近郊のデートコースがわかるような観光映画的側面も良い。ファッションも楽しい。女性はもちろん、田宮二郎のヘキサゴンフレームの眼鏡にノットの小さいネクタイ。