のずかず

ボーイズ’ン・ザ・フッドののずかずのレビュー・感想・評価

ボーイズ’ン・ザ・フッド(1991年製作の映画)
3.3
差別問題というよりは、混沌とした黒人社会の闇に迫るような内容だった。
真面目な男を通して黒人の町を描く。
彼らは、銃やヤク、死体までもが当たり前に側にある環境の中で、自分を守るためにカラーギャングを組織してhood(地元)の中で生活する。
"兄弟"を殺されればやり返す殺し合いの連鎖中で銃社会は無くならないし、宗教は飾りと化して死生観はおかしくなってる。
一部の夢ある若者は大学を目指しhoodを抜け出すが、大半はそんなこと出来る状況じゃないのが現実。
治安を守る警察の黒人は、体制側に回った途端黒人を差別し、強盗や殺人が起こっても面倒臭そうに対処(ムショに送るだけ)するだけ。

最後は「平和を広めよう」と訴える。
どんな事件が起きても報道されない惨状を嘆き、映画として訴えかけてきた。そんな作品。
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