北朝鮮の前最高指導者である金正日プロデュースで東宝ゴジラチーム制作の怪獣映画。まったく期待していないで色物として考えていたけれど、意外と悪くなかった（笑）
怪獣映画ではありつつも民話ベースということもあり、時代背景が1000年近く前となっている。そのため、現代的な北朝鮮のエッセンスとは異なる古典的な見方ができてよかった。プロパガンダとかそんなの全然なし。かなり純粋な娯楽映画作品。金正日の本気の道楽としか言いようがない（笑）レッドクリフとか西遊記とか300みたいな、良い意味でぶっ飛び歴史ものを観ている感じ。
ストーリーにすごい面白さがあるわけではないけれど、緻密に作られた宮殿が崩壊したり、たくさんの兵士が入り乱れた乱戦はけっこうすごかった。ここは流石北朝鮮が国として力を入れた映画。制作陣がゴジラ制作と同じなだけに、かえって同時期の日本特撮よりスケールは大きいかもしれない。同時期だと『vsゴジラ』シリーズかな。細部のディティールはゴジラシリーズのほうが上。でもクオリティの次元としては同じところにいる感じ。
小さなプルサガリはピグモン的な可愛さ。
北朝鮮の怪獣映画という特撮ファン以外は興味なさそうな本作。ものすっごくニッチな作品のわりに、流通量が多いのかDVDの入手は安価で容易（笑）
