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ヌーヴェルヴァーグのatsushiのレビュー・感想・評価

ヌーヴェルヴァーグ(1990年製作の映画)
3.7
アラン・ドロンを迎えて挑む90年代ゴダールの出発点。タイトルは、ゴダールを筆頭とする作家主義を主張する若手映画作家の台頭を意味するヌーヴェルヴァーグ。ではなく、素直に"新しい波"と解釈した方が良いですね。無作為に立っては消える波に連想されるように、"死と再生"というテーマを扱った、ゴダール映画の中ではまだ飲み込みやすい作品でした。

ゴダールには珍しく、一応のストーリーラインはあるものの、難解さは担保されたままという絶妙なバランス。難解さの理由は、ソニマージュ。音と映像の解体とも呼ぶべき実験的手法の試みがそうさせます。

2022/10/26 1回目
【2022年341本目】
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