ルネ

お茶漬の味のルネのレビュー・感想・評価

お茶漬の味(1952年製作の映画)
5.0
1952年(昭和27年)公開。小津安二郎監督作品。

地方出身の素朴な夫と夫にうんざりする上流階級出身の妻、二人のすれ違いが描かれた作品。

後期小津作品ながらテーマが婚期の遅れた娘ではなく、夫婦関係なのがとても新鮮だった。

子供がおらず遊びまわる有閑マダムの鬱陶しさや、夫の心の広さが印象的。笠智衆がパチンコ店の男として登場したのも意外性があった。

とんかつ屋さんの名前が「カロリー軒」というのが今見ると笑えるのだが、当時は違和感がなかったのだろうか。すごく味のある看板なので、あの名前と看板のとんかつ屋さんがあればきっと足を運ぶと思う。

夫や男性を話題にした女性陣の会話が面白ろいし、木暮実千代をはじめとする女優陣の美しさも小津監督らしい。

終盤の展開もすごく好きだった。
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