満腹亭いなり

しとやかな獣の満腹亭いなりのレビュー・感想・評価

しとやかな獣(1962年製作の映画)
3.0
時代を感じる団地住まいの嘘まみれクズ一家の1シチュエーションストーリー。とっても奇妙な映画だ。
とにかく台詞量の多いこと多いこと。しかし見事にキャラクターの背景が見えてくる。巧妙な脚本だ。
親父が過去の貧乏話をするシーン、夕暮れをバックに踊る兄妹のシーン、長い階段のシーンなど印象的なシーンが多数ある。画力がすごい。ラスト十数分間、いつ落ちてくるのか窓の外ばかり気になった(笑)
個人的には母親が一番したたかで怖かった。
ただストーリーが散漫な感じがして少し物足りない感じ。

あと、若尾文子がすげえ綺麗で可愛い。惚れた。