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アレキサンダーのnanakoのネタバレレビュー・内容・結末

アレキサンダー(2004年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

アレキサンダー大王の壮絶な生涯を描く歴史超大作?!
紀元前356年、国王フィリッポス(ヴァル・キルマー)と、その妃オリンピアス(アンジェリーナ・ジョリー)の間に生まれたアレキサンダー(コリン・ファレル)がたくましく成長し、アレキサンダー大王となり侵略を繰り返します。

と言っても、ただの歴史物じゃなくて、どっちかというと『ヒューマンドラマ』のような気がしました。
アレキサンダーの内面が良く描かれていて、凄い大王というよりは、一人の人間としての苦悩にスポットが当たっていました。

コリン・ファレル、ヴァル・キルマー、アンジェリーナ・ジョリーと、なじみの顔ばかりで良かったんですが、これほど覚えにくい名前勢揃いなのも久しぶり。。
物語は生き残ったアンソニー・ホプキンスがアレキサンダーを語り、回想シーンとして進んでいきます。

大奥なんかにも描かれてる事ですが、最高地位についちゃうと大変ですね。人間不信になる事間違いなし。妙に女性が影で操ろうとするし。。だから、男性を好きになっちゃうし。
オリンピアスは子供で復讐しようとします。怪しい魅力でとても怖いけど、凄く嫌な面で女性っぽくて、わからなくもない所が悲しいかな。(時代的に、好きでもない人と結婚させられて、思い通りにもならず、子供と一緒に復讐心を育てるという悲しい運命を、母親も生きました)

偉い人というより、普通の人より色んな物を背負った内面は普通の若者というように表現されているので、王様として見ればとってもステキに見えました。
侵略したバビロンの宮殿で、普通は殺されるだろう王様の娘達の望みを叶え、好きなだけそのままで宮殿に住むように言う所は感激です。格好いい!

アレキサンダーは、尊敬している父に冷たくされ、追い越そうとし、母の恨みから逃げるように、安住の故郷を探して、侵略というよりは、『統治』(文化交流、教育も含む)を繰り返します。
アンソニー・ホプキンスが言うには、トップにありがちな『ちょっとついて行けない』部分もあったようですが、人気者の王様だったようです。

戦争部分にメリハリがない気がしますが、ありえないようなヒーローのおとぎ話になってなくて良かったと思います。
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