映画おじいさん

猫と庄造と二人のをんなの映画おじいさんのレビュー・感想・評価

猫と庄造と二人のをんな(1956年製作の映画)
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森繁が愛猫リリーを溺愛するダメ男のように描かれているけど、実は人間に見切りをつけて猫に学ぶ実践的なインテリのようにも見えた。

割と長い間大胆水着姿(but not sexy)の現妻(香川京子)と、森繁母(浪花千栄子)の策略で家を追い出されたくたびれ前妻(山田五十鈴)と、森繁の三角関係のように見えて、どちらにも愛想をつかして森繁不在、女の意地の張り合いに物語は展開。

ここまでがテンポ悪というか、かなり長いけど、香川&山田の連続アップあたりからは、ここからが監督が描きたかったところか!待たされたけどサイコー!という風になりました。

気性の荒い女2人に挟まれて「畜生の方がえらい…」と猫を撫でながらボヤく森繁。お気の毒さまな感じがよくでていた。