りきやん

パリの恋人のりきやんのレビュー・感想・評価

パリの恋人(1957年製作の映画)
4.1
ファッション誌のカメラマンと思想家女性との恋愛劇。年も大きく離れ立場も考え方も違い過ぎてすれ違いまくり、しかも出てくる奴ら全部が強引。なのにこの映画全般のもつ屈託の無さはなんだろう?奇才スタンリー・ドーネン監督の成せる技としか言いようがない。
あまりにスタイリッシュなオープニングから間をおいて登場のオードリー・ヘップバーンはステップを駆け上がるように美をまとわりつかせる(序盤の地味さも素晴らしいが)。フレッド・アステアは軽やかにステップを踏み優雅に滑稽に観客を魅了する。が、この映画の最大のファクターは助演のおばちゃん(失礼!)ケイ・トンプソンと、なによりパリの町そのものだろう。楽しく魅せることに全力を尽くす、まさに王道のミュージカルでした。
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