ジョンヴォイトとダスティン・ホフマンという今では大御所2人の確かな友情と密かな愛情の物語
最初はダスティン・ホフマン扮するリコはジョーに憎まれていたが、徐々に打ち解けていき、2人で盗みをしたりします。その育まれる友情が良い。
そして、この映画ではダスティン・ホフマンとジョンヴォイトの見る良い夢そして悪い夢が映像に現実の世界と交差しながら散りばめられています。この構成はとても独特に感じました。
そして、ダスティン・ホフマンは脚がどんどん悪くなっていきますが、それは彼が社会で打ちのめされていることを表していると思います。一番最初に女装をしたゲイに気づいたのも自分が同種であるからだと思います。
ジョーはクラブでとある女性をナンパすることに成功しますが、上手く性交出来ずゲイでは無いかと疑われますが、その後のムキになって行ったベットシーンはロッキーが修行するシーンのような音楽が流れ、女性と男性が上下入れ替わりながら、抱き合います。これは同性愛や女性の人権の保障と台頭を表しているようにも感じられる良いシーンでした。
ラストは現在を生きる僕たちに釘を刺すかのようなものとなりました。かつてあった不寛容さがこのラストを招いたのかも知れないと感じられました。