FJ

シカゴのFJのレビュー・感想・評価

シカゴ(2002年製作の映画)
5.0
図太い女がもう大好き!
『cell block tango』のシーンはもうあそこまで行けば痛快。ハイヒールを銃口に見立てたり、赤いハンカチの演出が特に痺れた!後半のヴェルマーのドスの効いた畳み掛けも、たまりませんでした。
日本語吹き替えも良かったです。元々曲だけは英語で何回も聞いていたのですが、セリフ部分を吹き替えたバージョンもかなりアリでした。ヴェルマーの声がまたハマってて…!松本梨香のロキシーも割と良かったと思います。可愛らしさと嫌な女感の出し方が流石のキャスティングだとも思いましたが、これは他の声のロキシーもちょっと見たくなる感じはありました。もう少し癖のない声の人でも聞いてみたかったかなぁ。


他にも、ロキシーの裁判シーンなど、いや〜な笑いが滲みでてる感じがもう引くレベル。女優さん凄すぎます…笑

途中、ヴェルマーもロキシーも、『あぁ、もう見てられない』くらい彼女らの足掻く様が、滑稽に見えたりもしました。ヴェルマーのかつての栄光を語るシーンなんか特に。
でも、だからこそ、あの終わりがストンと入ってきた気がします。何が何でも這い上がってやる!という覚悟を持った人間は、どんな悪党でもやっぱりカッコいいです。
それだけやる事をやっているので。その内容が非道だったりしても、躊躇なく一直線にやり切られると、もう『天晴れ!』って感じです。
そういう憎々しい女が個人的に好きだからかもしれないけど…笑


ミュージカルではどんな演出になるのか、色んなChicagoを見たくなりました。
日本語版で米倉涼子が主演してたんですね〜。これも行きたかった!

そして、オールタイムベスト10に確実に入る一本でした。
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