タカナリ

海底軍艦のタカナリのレビュー・感想・評価

海底軍艦(1963年製作の映画)
3.7
海底都市・ムウ帝国による地上破壊・世界征服を阻止するため、日本軍が密かに建造していた海底軍艦が満を持して出撃します。

思った以上にSFな内容でした。
ムウ帝国が現代よりも発展してるくせに日本軍の潜水艦をそのまま使ってるのは面白い。もっと高性能な武器は無かったのか。
そして海底軍艦。
先端にドリルがついて、しかも先から冷凍ビーム出すとか、男の子はまず大好きな設定。

その海底軍艦を建造していた日本軍は、気持ちではまだ戦争をしていて、海底軍艦で日本の武力を世界に知らしめるつもりでいます。終戦したにも関わらず、それを受け入れられない悲しい人達でした。
状況としては悲しいですが、世界の危機だというのに海底軍艦の場所を徹底して秘密にし、海底軍艦で世界を助けたくないだの言って協力してくれません。これにはかなりイライラしました。こいつらは日本の惨状見て何も感じなかったのか。

そんな彼らに放たれた言葉「戦争キチガイ」。
すごい言葉ですよね。この言葉を使っても大丈夫な時代だったんですね。

気になったのは、ムウ帝国の野望を阻止するためとはいえ、国を滅ぼすような戦争をしているという点。
戦争は嫌なはずなので、もっと平和的な解決方法を取るのかと思いきや、普通に人殺して国を爆破してますからね。おそらく一般人も犠牲になっているでしょう。そう考えると、世界のための行動でも気分はあまり良くなかったですね。
冷凍にした意味あったんだろうか。

海底軍艦のカッコ良さにワクワクしたんですが、最終的に苦い気持ちになってしまいましたね。