SYU

刑事ジョン・ブック/目撃者のSYUのレビュー・感想・評価

5.0
2020/09/30
監督 ピーター・ウィアー
ハリソン・フォード
ケリー・マクギリス
ルーカス・ハース

【必ず守り切る】

 母と共に訪れた都会で、偶然にも殺人事件の犯人を目撃してしまった少年(R・ハース)、敵の襲撃により重症を負った主人公の刑事(H・フォード)が逃げ込んだのは母子の故郷でもある文化から離れてキリスト教徒が暮らす美しい村。
 やがてやってくる犯人達から、母子を守るため絶対絶命の戦いに挑む主人公を描く刑事ドラマ。

 9月の終わりにマイベストの一本を。
 そして最も好きなH・フォード作品。

 初めて見たのは、レンタルビデオが普及し始めた若き頃、何気なく手に取ったVHS。

 冒頭の殺人事件のシーン、
 逃げ込んだ村でのひと時の安らぎ、
 母子を守るうちに母親と惹かれあう主人公、
 そして訪れる危機。

 スリリングな展開と大人のドラマ、そしてなによりも、戦いの果ての最大の危機に、素晴らしい音楽とともに訪れるクライマックスシーンは、何度見ても涙が溢れてしまう。

 とにかく何度もビデオで見返していたが、「午前十時の映画祭」で初めて劇場鑑賞ができた、
どうしても見せたくて、半ば強引に連れていった妻も、いたく感動していたのを思い出す。

 タフで男前なH・フォードのカッコよさは言うまでなく、母親役を演じたK・マクギリスの美しさが素晴らしい。

 更にはD・グローヴァーやA・ゴドノフ、そしてV・モーテンセン等、のちにブレイクする名優達の共演、ラストの切なさも忘れられない、名匠P・ウィアーの手による見事な一本。

 我が心の名作の一つです。

初鑑賞日  1986年頃 VHSにて
劇場鑑賞日 2011年9月20日 
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