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蒼き獣(おおかみ)たちのLEEのレビュー・感想・評価

蒼き獣(おおかみ)たち(1991年製作の映画)
4.3
80年代香港ドラマ界を席巻した五虎将が再集結したお祭り映画
でもお祭り映画とは程遠いハードはお話となっていた


犯人の金に手を出したことによって泥沼へと引きづり込まれていてくる汚職刑事たちの葛藤を描いた本作
最初は軽快なやり取りも多く(特にアンディと梁朝偉!)楽しく見れるんだけど、段々と沼に嵌っていき破滅へと向かっていく様相は正直見ていてかなり辛い
監督が曾志偉なので最初は楽しい娯楽作にしようとしてたのかなぁなんて思ったりもしたんだけど、個人的にはこれはこれでめちゃくちゃ良かった
五虎将全員がハッキリと自分のキャラクターを持っていて、真っすぐな正義感を持つフェリックスウォン(酔拳2の魚屋)が私的お気に入りだった
あとあまりにもゲスすぎる悪役を演じたケントンもあっぱれすぎ!
でもラストにはバッチリアンディが締め、流石の風格を見せつけていた(あの衝撃のラストシーンは自身の主演作ムービーエンペラーでも再現してるらしい。見てみたい!


アクションは董瑋、ユンタク、カーリー、トニーリャンというありえないぐらい豪華なメンツなんだけど、そこまでガッチリとは見せてくれない
アクションシーン自体はあるんだけど、雰囲気で見せるだけにとどまってしまっているのは勿体無い
アクションをリアルに泥臭くしたいのか、いつもの香港映画っぽくしたいのか迷ってる感じも見ていて伝わってきた
でもラストの決死の大乱闘は流石の迫力だったし、アクションシーンに限らず結構カッコいいショットが多いのも印象的だった


万人受けしないのもわかるけど、僕にはズシンと突き刺さった一本でした
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