カント

ビッグトレイルのカントのレビュー・感想・評価

ビッグトレイル(1965年製作の映画)
3.7
1965年作。西部劇コメディ💡
TSUTAYA発掘良品シリーズ😄

最初に……
【絵画的な伏線】
物語は1869年の出来事。私が注目したのは鉱夫達の集う酒場に掛けられた1枚の絵💡それはフランス/オルセー美術館の至宝、カバネルの名画「ヴィーナスの誕生」でした。
その名画は1863年に描かれたので時代的にはオカシくないけれど…開拓時代のアメリカ西部に、そんなのが有ってたまるか!と思ってヤキモキしていましたが……それは600樽の酒に対する伏線だったのでは?と勝手に想像しました。ご覧になる方は『鉱夫達の集う酒場の絵』に注目して下さい😄

▼1869年11月デンバーの酒場に集う鉱夫達。酒が無い。あと10日で酒が無くなる。入荷の目処も無い。冬になれば道が閉ざされてしまう。一冬の間、酒が無いのは我慢ならない。

そこへ朗報!フランク・ウォリンガムの商隊が幌馬車に600樽の酒を積み、デンバーに向かっているそうだ!
ラッセル砦の騎兵隊ゲアルート大佐に商隊の護衛をお願いしよう。

しかしラッセル砦では禁酒運動の女闘士コーラ・マシンゲール女史が「酒は悪魔だ」と声高らかに気焔を吐いていた。騎兵隊にとって厄介な存在のコーラ女史。ゲアルート大佐の娘ルイーズも才媛なコーラ女史に感化されている。(※1920年には禁酒法が制定されるのでコーラ女史は前時代の嚆矢か)

そしてフランクの商隊のニュースを聞きつけ600樽の酒を狙うインディアン。
鉱夫達の結成した自警団。
輸送を阻止したいコーラ女史。

それぞれの思惑が交錯して、巴戦の様相を呈しドタバタしていく良作コメディでした💡
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