「ビルマの土は赤い。岩もまた赤い。」
白黒で語られる戦争、まさしく戦争、泥沼化した終局というのは血も涙も色もない無慈悲な世界なのかもしれない。そこに音楽家の隊長が合唱、音楽という色を添えて隊の士気を保っていた。
色というのがキーワードじゃないかな。竪琴の音色、三國連太郎の声色、そして渇いたビルマの景色。
ビルマの土が赤い、というのは冒頭に出てくるときは単純に赤土だから程度の印象だったが、終わってみて最後に登場するときはこれが、たくさんの人の血が流れたということがわかる。
宗教色の強い映画だったが、水島上等兵が天命に目覚める理由にめちゃくちゃな説得力があって宗教ってこういうことなんだなって理解した。