ずっと自分の小さな世界を作って、その中でしか生きられなかったポール。
私は決して分からなくもない。
何も持てない変わりに、希望、絶望、期待など感じる事もなく生きて行ける。
友人達も飽きれてポールに期待しなくなっていた。
けれど、友人の勧めで全て「YES」と答えるセミナーに出逢う。
それからは信じられない程人生が大きく変わっていく。
人からの要望や期待に「YES」と答えるとそれなりの責任感が生まれる。
だけど、ポールはなんとかやってみせる。
それがどれだけの自己肯定感を上げるのだろう。
性格もどんどん変わってゆく。
自殺を止めたり、昇進したり、いつもパワフルでパッピーな男性になってゆく。
お互いに惹かれあっていたアリソンに距離を置かれてしまうが、今のポールは昔のポールではない。
誠心誠意の気持ちや表現で、アリソンとまた結ばれる事が出来た。
私も自分に自信がなかったり、友人や恋人と揉めるのが嫌で昔のポールに近い部分があるが、これからは出来るだけ「YES」と答えてみようと思った。