えンどうさすけ

イエスマン “YES”は人生のパスワードのえンどうさすけのレビュー・感想・評価

3.7
【ペイトン・リード】イエスマン【大人の青春映画】
勝手に奇怪な映画なのかなと思ってたら実に安定感のあるコメディ・青春ドラマだった。
優柔不断で人生のチャンスを逃しがちな主人公カールが、ひょんな事から「YES」を活用するスタンスへ転向し、様々な好機を得る。
ベタなプロットだけど、ジム・キャリーの凄まじいパワーが推進力になっていた。眉唾だけどズッコケるシーンで肋骨折ったりギターを弾くために1から習ったりバンジーシーンでスタントマンと交代して自分で飛び降りたり、演じる本人が主人公の設定を超える勢いのバイタリティで笑った。ヤベー奴だ…
そして最高に可愛いズーイー・デシャネル!!!!!
この子と変にエロい展開にならないのも良かったな。(おばあちゃんとは……あれだけど……)

さて、散々いい方向に転がったと思われた「YES」は、それは他人から扇動された機械的な選択なのか?本人の本心からの選択なのか?という問に直面する。
割と展開が読めちゃうのでこのポイントオブリターンまでがちょっと長い気もしなくも無いけど、一見してなんか「チョロい」な、と感じた部分をちゃんと見直す丁寧なプロットは素晴らしいし誠実だった。
欲を言えば中庸でノーマルな人生を送る人だって幸せだ、という視点も欲しかったが、同僚の映画マニアの彼がある意味体現している気がするので、やっぱり隙のない名作かもしれない。
ってかアントマンのペイトン・リードかよ!!!そりゃ面白いわけだ。
えンどうさすけ

えンどうさすけ