Rita

テルマエ・ロマエのRitaのレビュー・感想・評価

テルマエ・ロマエ(2012年製作の映画)
3.9
温泉がローマを救う。♨️

古代ローマ帝国の浴場設計技師ルシウスは悩んでいた。ある日、ローマの公衆浴場の排水溝に溺れ、21世紀の日本の銭湯にタイムスリップする。そこで初めて見る日本人の平たい顔に戸惑いながらも彼らの進んだ風呂文化に衝撃を受ける。古代ローマと現代日本の浴場を行き来し、日本の風呂文化を採り入れた浴場を設計していく。

平たい顔族とローマ人の温泉造り。大きい星空の下でルシウスが真実に北極星は道を示す星と語ったり、それから真実の姿が消える前に「また逢えるかな」と聞くと「きっと会える、ローマの道はすべてに通じているのだから」とルシウスは微笑みそう言い放った。

コメディなのにロマンティックで素敵な物語。ルシウスが必ず真実の元に現れるのは運命としか思えない。他の邦画とは違う雰囲気で、原作が漫画というのもあって設定は非現実的だけど排水溝に溺れると古代ローマと現代の日本が行き来できるという設定は凄く好き。ローマ文化は詳しくないのですが、歴史を知りたいし、いつかローマ観光には行ってみたい。

今まで当たり前のように使っていたものの、改めて日本の風呂文化やトイレの技術は凄いものだと実感しました。ルシウスがウォシュレットに驚き感動してお花畑が広がってたの笑った。あと所々イタリアの彫刻みたいなポーズしてるのも謎に芸術的で好き。

実際に実在した人物で描かれているのが歴史物語としても知れて楽しかった。顔の濃い役者が揃ってローマ人役を演じていましたけど、面白いのが全然ローマ人として違和感がなかったこと。何度観ても見飽きないのでアニメの方も観れたらいいなと思ってます。

おっさんのオペラにのせてルシウスが溺れるシーンとかトイレに流されるように人形が渦巻きに呑み込まれる撮り方は良かった。この作品を見てると何故だか「のだめカンタービレ」が観たくなる。監督がのだめカンタービレの映画を撮ってたのと関係あるのかな。
Rita

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