1977年フランス映画。幸福をプログラムしようとする社会の不条理を描いたウィリアム・クラインの諷刺喜劇。
最新の家電や家具を備えた2000年式の部屋で半年間暮らしてデータをとられ、一日中モニタリングされ、テレビ放送として全国に中継される「平均的カップル」の25歳と28歳の若いフランス人夫婦。
科学者は客観的なデータをとるべきはずなのに、質問項目、答えるべき選択肢に既に主観が入っているし、期待する回答がある……
始終大勢の人に監視され、意見され、非難され、とるべき期待される言動がある……最新型の環境とは裏腹に、自由もプライバシーも自由な発言すら出来ない……というアンバランスさ。
ご機嫌なメロディーラインにのせた挿入歌も、なかなか皮肉っていておかしい。
個人的にはこの夫婦は非常に我慢強く、精神が安定していて、そしてなんだかんだで仲良しじゃん！
だいたい2000年の最新型の……という設定がそれだけで笑えるのだけれど。
カメラアングルや、早送り、画面処理、とても楽しい！
