やまちゅう

アメリカン・サイコのやまちゅうのレビュー・感想・評価

アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)
2.9
無関心がテーマの映画。

壮絶な打ち明けすら他者にすれば無関心。登場人物の多くがやはり表面的なもののみを気にし、他人の内面がどうなっているのかなどは気に留めない。

孤独ももう一つのテーマかもしれないと感じた。
一流サラリーマンであるはずの主人公の手帳はスカスカだった。仕事中に音楽やナンバーパズルまでするくらい暇。暇が彼の存在意義を揺るがし、強烈な孤独に追い込んだのではないだろうか。彼の孤独さ故に狂いだしたと思われる部分がいくつかあった。基本的にミニマリスティックな部屋なのに、集めた死体を保管しているところ。愛人との浮気、重ねて部下へのアプローチ。

サイコパス映画は基本的に好きだけど、この作品にはあまりワクワクしなかった。自分はサイコキャラに共感や美学を求めているんだなと分かった。アメリカンサイコは美学があるというよりはもっと単純な病いを感じた。
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