なぼ

汚れなき悪戯のなぼのレビュー・感想・評価

汚れなき悪戯(1955年製作の映画)
4.8
中学生のとき、父母が寝静まった頃にこっそり一人で見て、意味も分からなく声を殺して泣いた映画。
1955年の作品なのに、10代の心にもグッときた白黒映画。




※ネタバレありです




















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12人の修道士に拾われたいたずらっ子の少年・マルセリーノは、納屋でキリスト像に葡萄酒とパンを供えて毎日お祈りをしていた。
ある嵐の日、キリストが現れて、「願いを叶えてくれる」と言った。
マルセリーノは、一つ願いを言った。

「お母さんに会いたい」

明くる日、12人の修道士たちは、納屋で眠るように亡くなったマルセリーノを発見した。
マルセリーノの神(母)への回帰が成就されたのだった。

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そのシーンにはハッと胸が打たれて、一瞬自分の頭の中が真っ白になってしまって、涙がボロボロと出てしまった。

私はキリスト教徒ではないが、「幸福とは?信仰とは?」と考えてしまう物語。
子供とキリストは、内なる愛に従っただけの、シンプルなできごとなのかなぁとも思う。

劇中の「マルセリーノの唄」は記憶に残るフレーズで流行るのにも納得。
また、そのこのキリスト奇跡譚を彩った曲でもある。
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