さすらい農場

子熊物語のさすらい農場のレビュー・感想・評価

子熊物語(1988年製作の映画)
5.0
特別な映画は記憶と結びついている。
子どもの頃、あまり仲の良くなかった父と観て泣いた。

定かでない時代のロッキー山脈
全編、子熊目線の美しい大自然の物語。
母熊と死別して森をさまよう子熊。
フンコロフンコロ駆ける子熊。
変なキノコを食べて目を回す子熊。
(どう撮影したのか?一服盛られたか?)
夢を見ながらうなされる子熊。
可愛い過ぎておかしくなりそうです。
しかし、大自然は容赦なくハードです。
そこでは人間はちっぽけな部外者でしかありません。
ハードなシーンが結構あるのでお子さまと観る時はご注意下さい。
これは自然への畏敬に満ちた名作です。
CGの無い時代にこれほど動物たちの表情豊かな物語を紡ぐ為に6年の月日を費やしたという。
ピューマの獰猛な追跡。
頼むから生き延びてくれ…最後の咆哮。
あのシーンを思い出すたびに子どもの頃の風景も蘇る。
今観ても、きっと泣く。